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3.23 当地特産「徳田ねぎ」はおいしいのだが、複雑な気持ちさせられる今季 [ファーマーの“一日一楽”日記]

別立てブログ「薬屋のおやじの“一日一楽”&“2日前”の日記」で投稿した記事で、ファーマーに関するものは、このブログで再掲することにします。

 今晩の料理は、ねぎま(といっても肉は豚肉であり、串にさしてない)とお好み焼き(野菜はネギだけをたっぷり)である。小寒い日だから、ホットプレートで暖が取れ、熱々を食することになるから、体も温まる。たいへんな“ごっつぉぅ”だ。
 使うネギは当地特産「徳田ねぎ」であり、甘くて柔らかい、葉ネギと白ネギの中間の格好のものである。我が岐南町に徳田という地名があり、そこが生産の主力になっているかどうかは知らないが、我が岐南町以外ではこのブランド名は使えないようである。近年生産者が激減して大量出荷してみえる農家は10軒あるかどうかだろう。
 うちでは自家消費量の10倍近く作付けしているが、出荷はせず、収穫の9割ほどはあちこちに差し上げている。これは自慢話になるが、うちの「徳田ねぎ」は岐南町で一番おいしいネギだと思っている。苦土石灰以外の化学肥料は使わず、有機肥料だけ、それも控えめにしているから、おいしいのである。
 肥料控え目だから、どうしても小振りとなって収穫量は少々落ちるが、そうたいしたことはない。その分、味が良くなる、といったところだ。
 ところが、今季の生育はとんと悪く、細いものばかりとなり、かようなクズはお客様に差し上げるわけにはいかず、収穫を2か月ほど先延ばしし(といっても厳冬期にはどれだけも生長してくれないが)、良さそうなネギを選んで数名の方に差し上げただけである。また、一族郎党への送付も概ねそうした。
 やっと、ここへきて暖かくなったから少々成長した。しかし、これはネギ坊主を出すための生長であり、葉は凛としてくるも、白根は用なしになるから、うま味が落ちる。よって、まだまだ随分と未収穫のネギが残っているが、これから先に収穫する分は、お客様に差し上げるわけにはいかない。
 そこで、須賀前の畑で栽培している分は、隣の畑の耕作者にもらっていただくことにし、これはお好み焼き屋さん行きとなった。そして、自宅前の畑で4畝栽培している分が、まだ半分以上残っているが、2畝目は自家消費することとし、残り2畝はそのまま放置し、4月以降に葉のみ収穫して白根は残すこととする。こうすると、葉は次から次へと再生してくるから、何度も葉が収穫できる。
 という目論見を立てたのだが、そうなると毎日のようにネギ料理となってしまい、これも困ったことになる。いかがいたしたものか。
 なお、数株は葉を収穫せず、ネギ坊主を出させて種取り用に残すことになる。うちでは、たぶん当家始まって以来、もう150年以上こうした繰り返しで種を自家採取し、栽培を繰り返してきている「徳田ねぎ」。昨秋に種蒔きしたネギ苗が苗床でだいぶ生長し、4月終わりには仮伏せし、それが生育したところで梅雨明けに本伏せ作業を行い、その後何度か土寄せして白根を伸ばさせ、霜が降りるようになった頃から収穫する「徳田ねぎ」。
 このように随分と手間がかかるから、どんどん生産者が減っている。寂しいかぎりであるも、小生、体が動くかぎり「徳田ねぎ」の栽培に取り組む所存。なんたって、うちの「徳田ねぎ」は村一番おいしぃんだから。

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