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5.24 ビワの木を防鳥ネットですっぽり覆う [ファーマーの“一日一楽”日記]

別立てブログ「薬屋のおやじの“一日一楽”&“2日前”の日記」で投稿した記事で、ファーマーに関するものは、このブログで再掲することにします。

 昨年のこと、ビワの木がまずまずの大きさきなり、実が生っている房に防鳥袋を被せた。ところが、カラスは賢い。袋の中にビワの実があることを知っており、袋をくちばしで突いて破り、次から次へと食べられてしまった。
 8割方が鳥の餌となってしまい、口に入ったのは完熟少々前の甘味が少ない実(完熟まで待っていたら鳥に突かれる)が2割ほどで、なんとも寂しい思いをさせられた。
 そこで、今年は、例年イチジクで行っている防鳥ネットですっぽり覆う方式で、鳥の餌にならぬよう対策を取ることとした。
 ビワの木は約3mの高さになっており、8m×8mの大きさになる防鳥ネットを買ってきた。5cm角ぐらいの細い網で、イチジクに掛けるにもけっこう苦労する。ビワともなると樹高がある上に葉っぱが網に引っかかりやすいし、房に付いた実にも引っかかりやすい。
 イチジクで身に付けた網掛け法は、真ん中から両側へ少しずつ網を降ろしていく、という方法である。しかし、まあ、よう引っかかる。特に房の実に細い糸(網)が絡みつく。遅々として網が伸ばせない。悪戦苦闘。
 脚立に乗り、長い柄のホウキ(紙で包んで網が絡まないようにしてある)でネットを浮かせ、伸ばし、降ろすのであるが、葉っぱや房の実に引っかかってばかり。
 途中から面倒になり、引っかかった実は力ずくで網を伸ばし、随分と多くの実がちぎれてしまった。でも引っかかった実はネットに近い所だから、何か別の手を打たねば、どうせ鳥がネットに乗って上から突くだろうから、ちぎれてもよし、である。
 真ん中から網おろしをしたつもりであったが、けっこう偏りがあり、南西方向はぎりぎり地面に網が届く状態となった。反対方向は余裕たっぷり。
 被せ終わった頃に雨がポツポツ降り降り出し、今日の作業はこれまで。摘果したほうがいい房もあり、これは後日摘果しよう。実が熟しだしたら、鳥が入り込まぬよう、ネットの端に棒切れを置いて、石を重石にして隙間を完全に塞ぐこととする。
 しかし、ネットに近い房がけっこうある。何か手はないか。そうだ、思い出した。昨年、こうした所は、イチジクでやったが、大きなビニール袋をネットと枝の間に挟み込み、鳥が決して突けないようにすればいいのである。
 今日は2時間ほど悪戦苦闘したが、残す作業は30分もあれば終わるだろう。
 どうだ、カラスよ、ビワが熟したって、今年は全く食えんぞ。指をくわえて(お前たちには指はないから羽をくわえて)悔しがれ。

(2日後追記:薬屋のおやじの“一日一楽”&“2日前”の日記から抜粋)
 今朝早く、ビワの木の近くにある畑へ行ったら、カラスが2羽、屋根に止まり、ギャーギャー鳴いている。いつもと違う危機的な状況を思わせる鳴き声だ。
 ビワの木が目に入り、その淵に何か黒いものが見えた。あれあれ、カラスが防鳥ネットに絡みついているではないか。近づいてみると、少々小振りのカラスだから、きっと子カラスだろう。じっとして動かない。絡んだネットから脱しようと、もがけどもがけどより絡みついてどうしようもなくなり、万策尽きてぐったりしているのであろう。
 カラスに触れても、じたばたせずおとなしい。まず片足の絡みをなんとか外してあげる。次に、首回りに取り掛かる。何重にも絡んでいる。外そうとすると、首を絞めるようになってしまう。もう片足は、これまたすごい巻きつきようだ。
 この間、2羽のカラスの喧しいことといったら、ありゃしない。そりゃあそうだろう、我が子がとうとう殺されると感じただろうから。
 “そうわめくな。これから救出してやるから。”と言うも、残念ながら言葉は通じない。
 ネットが一部ダメになってしまうが、ここは、ハサミでネットを切るしかない。でも、首に絡んだネットを切ろうとすると、カラスが必至の抵抗を見せる。目と目が合う。
 “じっとしてろ。今助けてやるから。”と言えども、やはり言葉は通じない。
 殺される!!と思ったのだろう、くちばしで小生の手を突きにかかる。
 そこで、カラスの頭を靴で軽く押さえて、首周りのネットを切る。ついで、羽(ここはわずか)と片足の絡みも切り取る。こうして、やっと救出作戦が終わる。
 ところが、この子カラス動かない。たぶん今朝絡みついてから1時間も経っていないだろう。朝5時過ぎの発見だったから。そっと抱きかかえてネットから1m先へ置いてやる。そしたら、カラスはひっくり返って少々羽を動かすだけ。
 ネットの絡みから脱しようと体力を使い果たしている上に、つい先ほど殺されそうに感じただろうから、心身ともに疲れ果て、飛ぶことは元より動くこともままならないのだろう。
 ここは、そっとしておいてやったほうがいい。
 その場を離れ、早朝仕事に取り掛かる。里芋の株周りの草叩きと土寄せだ。
 いくばくもせず屋根にいた2羽のカラスの鳴き声が止んだ。飛べなくなっていた子カラスのほうを見ると、もういない。どこかへ飛んでいったのだろう、見回しても姿を発見できず。ということは、元気を取り戻したということだ。
 やれやれ、である。
 こうしたことが再びあってはかなわん。そこで、肥料袋を切り裂いて長い短冊を作り、ネットのあちこちに結び付けておいた。鳥脅しである。これでたぶん鳥は近づかないだろう。
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