SSブログ

6..4 イチゴの無肥料連作栽培の成功に大満足 [ファーマーの“一日一楽”日記]

別立てブログ「薬屋のおやじの“一日一楽”&“2日前”の日記」で投稿した記事で、ファーマーに関するものは、このブログで再掲することにします。

 5月7日にイチゴを初収穫したことを書き、その1週間後に再び書いた。今年は今までにない大豊作になるであろうと。
 案の定、そのとおりとなった。1株当たりの収量も多かったが、今年の作付け株数が例年より3、4割多いから、その分多く収穫できた。
 隔日収穫をしてきたが、最盛期の7回は、夫婦2人ではとても食べきれないから、何人ものお客様に差し上げられた。それも、どっさりと。その前後の収穫にあっても十分な量があり、少しはお客様に差し上げた。
 味のほうはというと、十分に甘い。ただし、まとまった雨が降った後はどうしても水っぽくなる。雨除けに黒ビニールマルチ(冬季の防寒にもなるし、草抑えにもなる)を張った形で栽培すれば、それがかなり防げるだろうが、小生はこれを使いたくない。植物全体がそうだが、その根っこは、水よりも空気を欲しがっているから、空気を遮断するビニールマルチは動物の首を絞めているようなものだからだ。
 そこで、小生は、イチゴの根っこがたっぷり空気を吸えるように、冬季に刻み藁を敷き詰める。これが防寒になるし、けっこう草抑えになり、また、収穫時期の雨による泥汚れの防止になる。さらに、今時点で刻み藁はだいぶ劣化してきているが、この先、このままにしておけば、10月にはかなり朽ち果てて土壌に馴染む、つまり自然堆肥化していくであろう。
 そして、その頃に親株から伸びたランナーから出た芽が何本も定着しているから、それを選って、翌年に実を付ける子株を残してやり、冬になったら再び刻み藁を敷き詰めるのである。こうして、土は全くいじらず、刻み藁を1年に1回敷き詰める、という自然栽培に限りなく近い方法を編み出したところである。

 慣行農法(施肥栽培)では、連作障害が出るからイチゴは2年空けよと言われるし、苗を自家採取する場合は数年経過すると実が小粒になるから、苗更新(新たに苗を購入)が不可欠と言う。じゃあ、苗づくり農家は更新苗をどうやって栽培しているのか。その方法は知らないが、毎年、親株からランナーを走らせて、ランナーから出た芽を育苗するしかないのだから、小生のイチゴ栽培方法とたいして変わりはなかろうというもの。
 ところで、今年のイチゴは苗を更新して3年目のものである。1年目は生った実の半分近くがわりと大きな実であったが、2年目はそれが随分と少なくなり、今年は大きな実は極めてまれにしか生らず、小粒化傾向が進んだ。しかし、どちらかというと、大粒のものは甘味がイマイチで、小粒のほうは甘味が濃い、そんな感じがする。見た目より味で勝負、である。差し上げたお客様からも、“孫に食べさせるには小粒のほうがうんと食べやすくて助かります。甘かったから、次から次へとほうばり、あまり食べ過ぎるもんだから腹を壊しやしないかと心配しました。”とのお言葉もいただいた。
 
 無肥料連作栽培3年目の今年であるが、今期の方法を来期以降も繰り返せば、毎年、十分な甘みのあるイチゴが大豊作となること間違いなし、という自信を得たところである。
 たいていの野菜を無肥料連作栽培して3年になるが、早々にして大成功を収めたのは、このイチゴである。他の野菜も順次こうなってほしいものである。

 5月5日に初生りを観測し、今日6月4日が最終収穫になることから、以上、前の日にここまでキーボードを叩いたところである。
 さて、今朝、畑に行って今期最後の収穫に取り掛かったところ、“あれっ? 色づいたイチゴが全然ない! この株も、その株も、あの株も…。ははーん、最後の最後になってイチゴ泥棒にやられたか。”である。
 近年、野菜泥棒は随分と減った。一時は、中国人出稼ぎ労働者が随分と畑を荒らし、そのどさくさに紛れて日本人の悪もその真似をし出した。近年は、外国人受け入れ企業が徹底教育しているようであり、その効果が現れた感がする。でも、時折、被害に遭った話を聞く。うちも、時折トマトがやられたり、イチゴがやられたりする。ニンニクやキャベツのように1株に1個しか採れないものがごっそりやられる(うちでも過去にあった)のに比べれば、トマトやイチゴは2日も経てばまた前と同様に採れるから、この泥棒はまだ許せる。うちの畑に隣接する道路を通行する中国人は見かけないから、犯人はたぶん日本人の悪であろう。
 最後の最後のイチゴ、今日それをおいしくいただいて、天の神、地の神、イチゴの神に感謝を捧げようと思っていたのだが、それがあたわず。やむを得ず、すっかり実を失った青々としたイチゴに向かって、さびしく感謝、感謝、感謝。

コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。