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ジャガイモの自然栽培を目論む [栽培中止野菜・果物・果樹]

 ジャガイモは買えばいい。北海道の北見産男爵がうまい。毎年当店の10月初めのセールで景品に出しており、好評でもある。これをどれだけか残しておけば、発芽が進む前の3月ぐらいまで食すことができる。その後は9月いっぱいジャガイモ料理が食卓に登ることがないのだが、夏場に有っても良かろう。3月に残っている芋を植えれば、6、7月に収穫できるというものである。
 ということで、2017年11月にジャガイモ栽培を画策したところである。そして、全滅してもかまわないから、自然栽培を導入することとした。

 その基本は、福岡正信氏の農法つまり「不耕起・無施肥・無農薬、雑草との共生」に従うこととする。氏の著『無「Ⅲ」自然農法』によると、果樹園でのジャガイモ栽培(野草化栽培)について次のように書かれている。
 ジャガイモは一度果樹園の中に植えておくと、その場所に毎年出来るようになって、地上を1、2メートルはって強大な生育をして、雑草にも負けないものである。…小芋だけを掘って…多少掘り残しておけば、種切れすることはない。
 野菜の野草化栽培は果樹園…とか空地利用が主目的であって、…多収を目指すと失敗しやすい…。それはたいてい病害虫の被害によるものである。…混植されて雑草とともに共存共栄させるという形になると、その被害はわずか…。
 野菜が出来ない所は雑草も出来ないのがふつうで、雑草の種類とその生長量を見れば、その場所が痩せているか、特別な欠点があるかもわかるものである。その欠点を自然に解消せられるような手段をとっておけば、案外巨大な繁茂した野菜を得ることができる。(引用ここまで)

 ということで、慣行農法では連作を避けねばならない(4、5年空けよ)とされているジャガイモを少々作付けし、同じ場所で永年栽培することにしたい。
 なお、「たんじゅん農」(無施肥・無農薬、若干の耕起と若干の除草)によれば、土壌改良として炭素素材をすき込むとよいとのことであり、晩秋に藁を入れ込んで土壌作りをしようと思っている。

 また、これも別の方の農法(福岡正信氏に近似)だが、「協生農法 実践マニュアル2016年度版」によると次のように書かれている。
 「P.20 野菜は半日陰でよく育つ。果樹との混合栽培が望ましい。」というものであり、その部分を以下に抜粋する。
 <野菜はなぜ半日陰でよく育つ?>
 一般の常識に反して、無肥料状態では野菜は日向より半日陰でよく育つ。これは、野菜の原種がもともと他の植物との混生密生状態で進化し、樹木の半日陰などの適した光合成効率を進化させてきたことに由来する。
 野菜類中心の収穫をする場合、果樹は育っても2~3m高に収まるよう剪定し、…果樹については収穫が目的ではなく、野菜が育ちやすい環境づくりが優先である。果実の収穫は副産物と考える。果実中心の収穫をする場合、果樹を他種混生し大きく育ってしまってよい。野菜類は果樹園の下草として補助的に生産できる。(引用ここまで)

 よって、うちでは柿の木エリアの果樹園(柿2本の西側)の淵を使い、西面(半日陰)と南面(若干日陰となるが、ほぼ良好な日当り)で栽培することとする。

<2022年>
(2月28日)
 無肥料ゆえ、何年も不作が続いている。昨年12月に籾殻や刻み藁をたっぷり入れ込み、分解を促進させるため、ずっとビニールシート掛けしておいた。今日、シートを外して見てみたが、分解はどれだけも進んでいない感がするも、これだけのことは今までしたことがないから、今年の収穫が楽しみだ。
 昨日から暖かくなり、この先も暖かい日が続くから、今日、植え付けすることに。
 種芋は、10月の当店セールで景品にしたジャガイモを17個、冷蔵庫保管しておき、これを正午頃に2つ切りし、直射日光に当てておく。
 作付け予定畝をテンワで草叩きしながら、大きな草は跳ね出し、畝整形。東の柿の木の南面は、今年、久しぶりにジャガイモを作付けするが、これは広幅畝にし、その南側法面には「葉ねぎ」を蒔く部分を確保。中央の柿の木の南面は通常規模の畝。
 午後4時頃、干しておいたジャガイモを見たら、切り口がけっこう乾いていたから、ジャガイモ全体に苦土石灰を振って、植え付けすることに。
 東の柿の木の広幅畝は2列植え付け、中央の柿の木の普通畝には1列植え付け。これでちょうど畝一杯に植え付けできた。植え付けの深さは5cm程度か。
 なお、昨年はジャガイモ畝の法面両側にチマサンチュ(種ばら蒔き)をしたが、その栽培は今年からは止めにした。
(3月6日)
 種芋を全部植え付けたつもりでいたが、中央の柿の木の普通畝には種芋を並べたままにしてあった。あれあれ、である。今日植え付け。だいぶ干からびているから、植え付け後にジョウロで散水しておいた。ずっと雨なしで、土も乾いていたから、そうしたのだが、意味がないかもしれぬ。
(4月4日)
 東の畝、種芋を1週間放置した中央の畝で一部が芽吹いた。
(4月6日)
 土がカラカラに乾いてきており、当面雨なしだから、葉ネギのついでに水やり。
(6月27日)
 本日、収穫。中央の柿の木の畝は、種芋を干し過ぎて不発芽が多く、発芽したものもほとんど今ができていなかった。東の柿の木の広幅畝も出来が悪い。土はけっこう良くなった感がするが、日当たりがほとんどないからだろう。収穫量は種芋の倍程度と不作。
 果樹周りでの栽培はあきらめて、来年度は場所を変えよう。

<2021年>(連作4年目で2年前と同じ位置)
 2021年産の作付けにあたり、2020年収穫後に苦土石灰(牡蠣殻粉末の在庫がなかったので)を振り、刻み藁を撒いて、ビッチュウで畝拡張しながら起こし、どれだけか刻み藁をすき込んだが、どうなるやら。
(2021年2月28日)
 2日前に種芋を買い、2つ割りしておいた。切り口はほぼ乾いており、今日植え付け。
 雑草が少々生えており、テボで草叩きしながら、植え付け穴を掘り、植え付け。雑草はそのとき放り出す。全部で20株が柿の木(中央)の西面と南面にちょうどうまく納まった。
 なお、今年はジャガイモ畝の法面両側にチマサンチュ(種ばら蒔き)を栽培する。
(4月3日)
 所々で芽吹きが始まった。
(5月10日)
 雑草がかなり生えており、チマサンチュのついでに大雑把に草引き。
(6月6日)
 たいした樹体にならず、大半が枯れてきたので、草引きしつつテボで掘りながら収穫。去年とほぼ同様で、全くの不作で、小芋が多い。種芋の2倍量の収量。
(10月23日)
 籾殻を少々ばら蒔き、ビッチュウで荒起こし。柿の木(中央)の南面はそのままだが、西面はフキが広がってきたので半分に縮め、その代わりに北側のミニハウス際とし、そこも粗起こし。なお、その箇所はドクダミがはびこっているので、地下茎をていねいに除去。
(10月25日)
 籾殻が追加で大量に入手できたので、たっぷり籾殻をばら蒔き、ビッチュウで混ぜ込んだが、たっぷりのつもりであっても、適量と言った程度のものになってしまった。
(11月14日)
 再度籾殻を撒き、すき直し。
(11月29日)
 これでもかとばかり、今日は刻み藁を撒き、すき直し。ちょっと入りすぎた感がする。
(12月20日)
 畝に入れ込んだ籾殻や刻み藁の分解を促進させるため、ビニールシート掛け。

<2020年>(連作3年目と新しい場所)
(3月1日)
 種芋(100g強)10個を2つ切り。けっこう芽が出ているが、たいてい1か所で、それも複数のものが多い。芽欠きして1個に。芽が出ていない半分は小さな芽が出かかっており、使えるだろう。しばらく軒先に置き、切り口を乾かそう。
 植え付け場所は、中央の柿の木の西側で連作3年目。東の柿の木の南側東半分で新規作付けとする。畝づくりは昨年10月に実施済。
(3月3日)
 軒先は半日近く日が射すからだろう、2日間でけっこうしなびてきた。
 今日のお昼に、所定の場所に植え付け。株間は20cm強しか取れなかったが、大した収穫は期待できないだろうから、これでよし。なお、東の柿の木の南側は西半分にショウガを植えるから、東半分は一部2列植えとするしかなかった。
(4月6日)
 ほぼ全部、芽が伸びてきている。草引きし、畝全体に枯草を敷きまわす。
(6月9日)
 中央の柿の木の西側は草ぼうぼうでジャガイモが負けそう。畝間を含めて大雑把に草叩きし、畝に敷き詰めておいた。東の柿の木の南側はたいして草は生えず。
(6月17日)
 枯れて消えたものがけっこうある。本日収穫。去年より少しはましだが不作で、小芋が多い。種芋の2倍量の収量。初栽培の東の柿の木の南側も不作であった。
 中央の柿の木の西側にはフキが一人生えしており、放任栽培でも優良品が育つ。その隣接地でジャガイモ栽培するも、ジャガイモは不作。
 昨年10月6日に枯草埋め込みの土壌改良をしたが、効果はなかった。
 そこで、来季に向けて、収穫後すぐに苦土石灰を振り、刻み藁を撒いて、ビッチュウで畝拡張しながら起こし、どれだけか刻み藁をすき込んだ。
 蛎殻粉末がなかったので苦土石灰としたが、この効果を来期に期待。
(6月18日)
 休耕田から枯草を運び込み、たっぷり覆っておいた。


<2019年>(連作2年目)
(2018年12月16日)
 夏ジャガに引き続き秋ジャガの栽培に取り組んだが秋ジャガは見事に失敗。
 跡地に柿の葉や枯草を埋め込みながら起こし、来春の畝づくりをしておいた。
(2019年2月3日)
 休耕田で焚火した草木灰のまだ熱いものを畝にばら蒔いておいた。
(2月17日)
 西側の南北方向畝の位置修正のためビッチュウで土起こしをし、畝の立て直し。
 南側の東西方向畝は畝が小さすぎるので、柿の木側から土を寄せ、大きくする。
(3月3日)
 保存しておいた10月購入のジャガイモ10個(1個100g)を2つ切りし、草木灰を付けておく。どれも1か所からかなり元気な芽吹きがあり、2つ切りした片方はほんの小さな芽しか出ていない。
(3月6日)
 柿の木の西側と南側に20片を植え付け。芽が大きいものは切り口上に、芽がほとんど出てないものは切り口を下にした。
(4月12日)
 今日見てみたら、元気良さそうな芽があちこち出ていた。順調そうだ。
(6月16日)
 昨年並みに地上部が茂ったが、今日時点でほとんど枯れてしまっていた。掘れど掘れど芋が出てこない。無収穫の株がほとんどで、収穫量は種芋の量を若干上回った程度。
 連作障害か、無肥料の影響か、なんともお恥ずかしいかぎり。
 なお、昨年まるでだめだった秋ジャガ栽培(小芋をそのまま残しておく)は止め。
(10月6日)
 6月に掘り出したとき、小さな芋が残っていたのであろう、8月には芽が数株出て、今日、畝整備のためビッチュウで掘ったところ、各1、2個まあまあの芋がついていた。ただし、どれも小さな虫食いが幾つもあり、処分。
 3連作目の来年に向けて、ちゃんと芋ができるよう、土壌改良を行う。
 まずビッチュウで畝の土を両サイドに退け、凹地をさらにビッチュウで掘り、休耕田の枯草を2層に敷き込む。再び枯草を敷き、片側の土を被せ、また枯草を敷き、もう片側の土を被せる。最後に飛び出している枯草を、鍬で畝を整形しながら畝尻の土で覆う。これで枯草が何層にも入り、土壌細菌の餌となろう。
 再び休耕田の枯草を持ち込み、畝をすっぽり覆い、雑草抑えとする。

<2018年>
(2017年11月13日)
 本日、予定の位置をビッチュウで起こし、枯草と藁を3段重ねで敷き込み。
 なお、南西の角に桑の木を移設したから、将来的には、より日陰が多くなろう。
(11月28日)
 畝をテボで少々崩し、手で刻み藁を混ぜ込む。これで、たっぷりと藁が入ったことだろう。
(2018年1月2日)
 畝が若干小さい気がして、果樹園側からビッチュウで土を少々削り上げておいた。
(2月25日)
 種芋は植え付け前に少々日に当てると良いとのことで、若干芽吹いている保存しておいたジャガイモ(10月購入のもの)9個を持ち出し、半日陰に置く。
(3月4日)
 種芋を2つに切り、草木灰を付け、半日陰干し。
(3月11日)
 1週間放置したから、だいぶ萎びた。40cm間隔で柿の木の西淵と南淵に植え込む。切り口を下にし、5cm程度土を被せた。
(4月7日)
 なかなか芽吹かないと思っていたが、今日、3割程度がけっこう芽吹いていた。
(5月22日)
 その後、1株は芽吹かなかったが、他は順調に生育。今までに1度、畝の削り上げを行ったが、今日、2度目の削り上げ。
 柿の木の南渕は、柿が茂ってきて、ほとんど日が射さなくなってしまった。
(5月28日)
 1週間前までは、きれいな葉っぱをしていたと思うが、ここへきて葉に黄色い点々が過半の株に現れ、どうやら夏疫病のようである。対処法はなさそうで放置するしかない。
(6月8日)
 その後の病変は大したことなさそうだが、全体に枯れそうになってきた株が幾つかある。
(6月11日)
 ほとんど枯れた数株を掘ってみた。50~100g程度の芋が30個ほど。樹体が小さかったから収穫量も少ないのであろう。
 2、30g程度のものは、畝に埋め戻しておいた。芽吹いて秋に収穫できるかも。枯草で畝を覆って雑草抑えにしておいた。なお、病変は止まったようだ。
(6月17日)
 収穫適期は6月20日頃だそうだから、残りを今日掘る。
 良い出来を期待したのだが、大半が柿の木の枝で日陰となり、散々な出来だった。1株に50~100g程度の芋が1~3個ほど。なお、前回同様に小さな芋を畝に埋め戻しておいた。
<引き続き秋ジャガの栽培>
(7月8日)
 畝の草引きを行ったところ、埋めてある芋が浮き上がってきていた。浅かったのか、雨で土が流れたのか。埋め戻すととともに、手で軽く土寄せをしておいた。
(7月19日)
 テンワで草削りし、畝下の雑草を叩き、削り上げ。
(10月8日)
 畑の畦を草刈り機で草刈りしたら、ジャガイモ畝の1株を刈り取ってしまったが、雑草と競争しながら幾株かジャガイモが生育していた。
(11月26日)
 今日現在で大半が芽吹いている。生育具合は悪く、地上部は6月に比べて、うんと小さい。今年は冷え込みもなく、イキイキ元気。枯れ始めたら掘ってみよう。
(12月16日)
 先日の冷え込みで地上部が凍みて枯れた。今日、掘ってみたところ、埋めた小さな種芋と同程度のものが2、3個できていただけで、全部処分。作付け失敗。
 柿の葉や枯草を埋め込みながら起こし、来春の畝づくりをしておいた。
(2019年2月3日)
 休耕田で焚火した草木灰のまだ熱いものを畝にばら蒔いておいた。
(2月17日)
 西側の南北方向畝の位置修正のためビッチュウで土起こしをし、畝の立て直し。
 南側の東西方向畝は畝が小さすぎるので、柿の木側から土を寄せ、大きくする。


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