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トマトの種採り [トマト]

 うちで栽培しているトマトは固定種の「世界一トマト」である。
 本当に美味しいものは在来の固定種である。昔から栽培され、生った実から種採りができ、次世代に同じものが同じように収穫できる。昔は、たいていの農家が、こうして毎年繰り返し野菜の作付けを行っていた。
 しかし、今は専業農家であっても、たいていは種屋さんから種を買う。「見た目に良く、均一な品質のものがたくさん採れる」ことを第1にして作り出された「F1種」(交配種)である。
 この交配種は無理やり産みだされた品種であるから、次世代がまともに育たなかったり、次世代は均一な品質にならない。何と言っても一番の悪い点は、美味しくないことであろう。美味しさまで加味しようとするのは至難の技であるからだ。それに成功している品種はまれではなかろうか。F1種は、均質なものを多収穫し、高利益を目論むものにすぎず、販売目的に特化している。
 やはり美味しさを追求するとなると、これは在来の固定種に行き着く。どれも見た目に悪いし、大きさは不揃いになる。専業農家にとっては利益が出ないから、誰かこだわりの人がいないと消えてしまう。
 その一例が「世界一トマト」である。ヘタの付近まで赤くなると熟しすぎの感がし、ヘタの付近がまだ少々青い状態で収穫する。昔のトマトに特有の青臭さがあって、トマトらしいトマトである。
 この「世界一トマト」の種を「野口のタネ」で2013年から購入し、栽培することにしている。
(写真は完熟した「世界一トマト」2014年7月撮影)
DSCN0312.JPG

 さて、うちでは鹿児島県特産の「白ナス」(固定種)を毎年種採りしており、「世界一トマト」も固定種であるから、2016年から種採りすることにした。その方が理想的である。というのは、植物は育った環境を記憶する能力があって、種がそれを覚えているのであり、2、3年すると丈夫に育ち収穫量も上がるのである。
 種採りの方法は、ネットで検索してみたら次のとおり。
 完熟トマトを10日間ほど追熟させてから種を取り出す。1週間ほどで腐ってきて、種周りのぬめりを取り、水洗いし、2週間ほど陰干し。白ナスより簡単である。
 ところが、そう簡単にはいかなかった。ぬめりが取れず、日陰干しすると種が幾つもくっ付き合って何ともならない。大きく広げて、種をバラバラの状態にして干さねばならないのである。

<2021年>
 例年、固定種の「世界一トマト」約60株を須賀前の畑で栽培しており、ここ3年は種を自家採取して栽培し始めた。ところが、一昨秋から北隣の畑を借りて各種野菜を栽培されだした方が、各種野菜を作付けされ、大きく離れたところではあるが、ミニトマトをたくさん栽培されることとなった。これでは交配の恐れがある。
 そこで、昨年と同様に自宅前の畑で種取り用トマトの栽培をすることとした。これについては、別途記事にする。→ 種取り用トマトの栽培(追記:残念ながら実が採れず失敗)
(7月26日)
 自宅前での種取りに失敗したから、交雑の恐れはあるが、須賀前の畑で3個種取り用に残したものを今日収穫。しばらく放置し腐らせる。
(8月4日)
 十分に発酵し、果肉と種を金網ザルにていねいに入れ、水洗いしながら浮いたものなどを除去し、概ね種だけとなったものを陰干し。
(8月5日)
 ちぎり忘れの完熟トマトでひび割れたものがあったから、これも種取り用に。
(9月7日)
 紙袋に収納し、他の種とともにチャック付きポリ袋に入れ、冷蔵庫保管。

<2020年>
 例年、固定種の「世界一トマト」約60株を須賀前の畑で栽培しており、ここ2年は種を自家採取して栽培し始めた。ところが、昨秋から北隣の畑を借りて各種野菜を栽培されだした方が、うちのトマトのすぐ隣でミニトマトをたくさん栽培されることとなった。これでは交配してしまう。
 そこで、自宅前の畑で種取り用トマトの栽培をすることとした。これについては、別途記事にする。→ 種取り用トマトの栽培(追記:残念ながら実が採れず失敗)
(8月2日)
 自宅前での種取りに失敗したから、交雑の恐れはあるが、須賀前の畑で3個種取り用に残したものを今日収穫。しばらく放置し腐らせる。
(8月9日)
 今日、種を取り出し、ザルに入れてしばらく日陰干し。
(8月18日)
 日陰干ししておいた種を紙袋に収納。近日、冷蔵庫へ。

<2019年>
 例年、固定種の「世界一トマト」約60株を須賀前の畑で栽培しており、ここ2年は種を自家採取して栽培し始めた。ところが、昨秋から北隣の畑を借りて各種野菜を栽培されだした方が、うちのトマトのすぐ隣でミニトマトをたくさん栽培されることとなった。これでは交配してしまう。
 そこで、自宅前の畑で種取り用トマトの栽培をすることとした。これについては、別途記事にする。→ 種取り用トマトの栽培(追記:残念ながら実が採れず失敗)

<2018年>
(7月31日)
 今年も種蒔きをハウス育苗から冷床育苗としてので、例年より収穫が1か月程度遅れた。初収穫から1週間ほど経ち、良品を3個残して、種取り用のものとして残すことにした。
(8月3日)
 真っ赤に熟した適度な大きさのトマトを2個を収穫。もう1個あったはずだが、1、2日前に収穫してしまったようだ。
 今年は、そのままで10日間ほど追熟させるのは省略して(というか追熟させるのを忘れ)、すぐに種部分を手で押し出して、タッパウエアに入れてから、納屋で熟成(カビを生やして殺菌)させることとした。
(8月6日)
 タッパウエアを空けてみたら、白いカビが表面全体を覆っており、これでよかろうと、水洗いし、種を折込チラシの上にくっ付き合わないよう広げておいた。
(8月11日)
 チラシを爪でひっかいたところ、うまくはがれてくれ、紙袋に収納。
(8月22日)
 冷蔵庫で保管。昨年、一昨年の残り種袋と絡げておいた。

<2017年>
(7月31日)
 今年は種蒔きをハウス育苗から冷床育苗としてので、例年より収穫が1か月程度遅れた。初収穫から1週間ほど経ち、良品がよく生りだしている。そこで、その中から3個残して、種取り用のものとして残すことにした。
(8月4日)
 真っ赤に熟した巨大な3個を収穫し、納屋で熟成させる。
(8月7日)
 腐りが出だしたので今日、種の取り出しを行った。ステンレス製ザルに種部分をこそぎ落とし、手で軽く押さえて果肉部分を押し出す。水洗いしながら、浮いたものを拾い出したり、押し出したりを繰り返す。
 まだワタが残っているので、しばらくザルごと水に漬けておき、腐らせよう。
(8月15日)
 水に漬けておいたのだが、受けに使っていた小鍋に穴が空いており、カラカラになっていた。よって、別の小鍋に漬け直し。
(8月23日)
 今日、見てみたら発芽しているものが数個あった。これはいかん。種はくっ付き合っているものが多いが、新聞折込チラシに乗せ、乾かすことにした。
(8月30日)
 くっ付き合っている種を軽く手でもみほぐし、紙封筒に入れ、封をする。後日、冷蔵庫で保管。
 
<2016年>
(7月12日)
 今日収穫のトマトの中から、ほぼ完熟した型のいいトマト4個を種採り用に残しておいた。
(7月28日)
 種の取り出しを忘れていた。16日経過しているが、1個だけ一部に腐りがきているだけ。
 目の細かい篩に種部分をこそぎ落とし、手で軽く押さえて果肉部分を押し出す。水洗いしながら、これを繰り返す。
 篩に入れたまま陰干し。
(7月31日)
 篩に入れたまま陰干したら、種周りのぬめりでくっ付いてしまい、剥がせない。再び水に漬けておき、擦ってみるも容易にはぬめりは取れない。新聞紙の上にでも乗せておこう。
(8月15日)
 ザルに新聞紙を敷き、日陰干しして半月。ぬめりが取れていないから種同士がくっ付いているもの多い。軽く揉むと少々バラけた感じがした。もうしばらく陰干ししておこう。
(9月9日)
 まだ少々固まり加減だが、紙袋に入れて冷蔵庫で保管。

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