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2012.1.13 ボケが来た女王様 [おふくろ]

 昨日の午後6時ごろ、店の電話が鳴る。女王様(おふくろ)からだ。
 “おかしなことを聞くが、小夜子は店に行ってないか。うちにおらんのや。どこへ行ったかわからん。”
 これには少々まいりました。盆正月に里帰りする埼玉在住の妹は8日前に帰ってしまっていますからね。
 小生は、昼間は店におり、夜は店の2階で寝起きしています。女王様は、200メートル離れた自宅で一人住まいの生活をなさっておられます。
 自宅に倉庫があり、また、女房が作ったおかずを届けるため、毎朝、ご尊顔を拝すことにしており、そして、週に2回は自宅で泊まるようにしています。
 こうして、93歳の女王様の様子を“主治医”の小生が毎日チェックさせていただいているのですが、女王様は、昨秋に農作業を張り切り過ぎられて、めまいを起こされ、これが元で1ヶ月ほど寝たり起きたりの状態となり、それが回復するも、前のようなハツラツとした元気さはなさそうで、かつ、冷え込んできてもいますから、少々心配はしていました。
 そんな状態のところへ、こんな電話がかかってきたものですから、とうとうボケが来たか、弱ったものだ、となった次第です。

 今朝、自宅へ行って、耳の遠い女王様ですから、大きな字で書いたメモをお見せしようとしたところ、こうおっしゃいます。
 “昼寝しすぎて、寝ぼけて電話したが、もうおらんことは、後から分かったわ。”
 これを聞いて、多少は安心できたものの、これに近いボケ症状は、昨年にも2、3度あり、放置しておいては、症状がどんどん進むことでしょう。
 親父が死んで、今年は13回忌を迎えます。女王様は、しもべとしていた連れ添いが死んでから、当初はそうではなかったですが、その後直ぐに一人住まいに完全に慣れられ、“自分のことは自分一人でしなきゃ”、と心地好いストレスがかかり続けていて、今までボケずに来られましたが、どうやらとうとう限界がきたかのように思われます。

 その女王様には、当店(薬屋)が自信を持ってお勧めしている“銀杏葉エキス”(銀杏葉アルファ)を15年以上前から、お飲みいただいております。
 これは、女王様の持病である“めまい”に良く効きます。脳の血流を改善してくれるからです。
 よって、ボケ防止にもなります。1日3粒、これが目安量になっています。
 でも、ドイツでは、2倍量が標準となっており、昨秋も、“めまい”再発防止のために、2倍量をお飲みになるように進言申し上げたのですが、せいぜい1日4粒しかお飲みになりません。
 何とかして、2倍量をお飲みにならないものかと、今日持参したメモに、次のようにしたためておきました。
 “とうとうボケが来た。銀杏葉を朝2粒、昼2粒、晩2粒。1日6粒飲め。”
 しかしながら、案の定、“ちゃんと飲んどる。2粒ずつ、他のと一緒に袋に入れてある。”とおっしゃいます。
 他のものとは、これも当店お勧めの消化薬と整腸剤です。
 でも、朝晩の1日2回しかお飲みになっていません。
 “1日3回飲め!”と何度進言申し上げても、昼は飲もうとされないのです。
 “そうも、ようけ飲めんわ”とおっしゃるばかり。
 これは、お医者さんからいただいた高血圧の薬などでもそうです。1日3回のものも、朝晩の2回に減らしておられます。
 そして、毎日2回飲むものを、まとめて1週間分、小袋に詰め合わせて作り置きしておく癖が付いてしまっておられますから、これを変えさせるのは至難の技。

 ところで、お医者さんの薬はとっくに切れてなくなっているのですが、女王様は一向に“医者に連れて行け”とはおっしゃいません。
 助かります。高血圧の薬は飲んじゃあかんです。
 血圧を無理やり下げて血流を悪くするだけで、害になるだけですからね。
 その辺りの詳細は、別立てブログ「薬屋のおやじのボヤキ」(左サイドバーの読んでいるブログをクリックし、カテゴリー「高血圧」を再クリック)をご覧ください。
 もし、高血圧が元で“一巻の終わり”となっても、“ピンピンコロリ”と逝けるのですから、これほど幸せなことはありませんしね。
 “ピンピンコロリ”の発祥の地、長野県では“95歳で脳血管障害でコロリと死のう!”が合言葉となっていますし、93歳にもなっている女王様ですから、いたずらに延命させ、寝たきりにさせてしまう降圧剤など絶対に飲んではならぬのです。
 (長野県のこのことは、別立てブログ「薬屋のおやじのボヤキ」をクリックし、「ピンピンコロリ」でブログ内検索して、ご覧ください。)
 降圧剤を飲むようになったら、それこそボケになってしまいます。
 お医者さんの薬を女王様が飲まなくなったのは、どうやら、“医者の薬を飲んでいると体の調子が悪くなる”ことを自覚されたのか、あるいは友人に教えられたからでしょうね。
 最近のお年寄りはずる賢くなり、お医者さんからもらった薬を“ハイ、飲んでます。”と言いながら、捨てている方がけっこういらっしゃいますから。

 さて、ボケ防止、ボケ改善に効果的な銀杏葉エキスですが、これだけでは今後、女王様のボケを防ぐことはできそうにありません。
 何か別の処方を加えねばならない。
 女王様がめまいで床にお臥しになったときから、その後今日に至るまで処方している漢方薬にも血流改善効果が期待できます。
 丹参製剤(冠心調血飲) 動脈硬化の改善、血管の大掃除
                  処方量 標準の6分の1 (2分の1包)
 人参製剤(双参) 細動脈血流増強、冷え症改善
             処方量 標準の2分の1 (1包)
 鹿茸製剤(霊鹿参) 生命力増強、頻尿改善にも
              処方量 標準の3分の1 (2カプセル)
 でも、これらでもってしても、ボケは防げなかったのですから、これを1日2回あるいは3回にするのが早道でしょうが、女王様には“これは1日1回で良い”とお話ししてありますし、“銀杏葉をシッカリ飲め”とも強く進言いたしましたので、何か別のものを足し加えるしかありません。
 なお、上記3種をお飲みいただくに当たっては、小生が調合するしかなく、冠心調血飲2分の1包、双参1包、霊鹿参2カプセル(カプセルを外し、粉末を取り出す)を湯飲みに入れ、熱湯を注いで差し上げています。
 なお、味を良くするために、関節の栄養剤(グルコサミン、コンドロイチン、コラーゲン、MSM配合)(コラーゲン・ハイグレード)を1包加えています。
 昨秋、女王様が“ヒザが痛とうなった”とおっしゃったときにお持ちしたものの、大半が茶箪笥にしまってありましたから、それを混ぜ込むことにした次第です。これで、ヒザ痛の予防になります。(追記:2月からMSMが入っていないコラーゲンGスーパー2包に切り替え)

 女王様には、“特製の滋養強壮剤だ”とご説明させていただき、処方はお知らせしていませんが、女王様は“まだ飲まなあかんのか”とおっしゃいながらも、毎日何とかお飲みになっておられます。
 
 そこへ新たに加えたのが、ボケ防止に良い漢方薬(能活精)です。
 これは鬱病改善に使っていたのですが、最近、そうした患者さんが来ないものですから、使用期限が迫り、在庫処分もかねて、女王様に内緒で処方することにした次第です。
 頭のモヤモヤをスコーンと取ってくれる、優れものです。これを標準処方量の2分の1とし、2カプセル。
 ところが、このカプセル剤、霊鹿参はスポッと外せるものの、能活精は外しにくい上に、粉末が少々残ってしまいます。捨てるのは、もったいないから、空カプセルごと小生が飲むことにしました。カプセルはコラーゲンですし、少々の粉末は、還暦を過ぎた小生のボケ防止にどれだけか役立つことでしょう。(追記:在庫がなくなり、3月に仕入れたものは、カプセルがスポッと外せます。助かります。)
 これでもって、女王様にボケ症状が出なくなればありがたいのですが、はたしてどうなるか。その結果は、折を見て報告することにしましょう。

(追記1)
 ところで、女王様は、翌14日、“あちこち痛い。神経痛に良い薬はないか。”と、おっしゃいます。これは、毎冬のこと。
 “年だ!この寒さでは俺もそうなる!”と言いたかったのですが、耳が遠いお方ですから、大声で申さねばならず、言っても無駄な話ですから、これは無視!
 幸い、“入浴剤がなくなったから持って来てんか”と女王様から要求がありましたので、いつもの保湿入浴剤を届けることにしますが、毎日ゆったり風呂に浸かれば良いものを、面倒だからと2日に1回しか入浴なさっていません。
 “体中がかゆーてかなわん。何かいいものないか”ともおっしゃいます。
 “入浴剤をたっぷり入れて毎日風呂に入れ”と進言するも、聞く耳持たず。
 無駄かもしれませんが、これらをメモして女王様に保湿入浴剤を今日中にお届けすることにいたしましょう。
 ”おふくろ、頑張れ!お祖母さん(おふくろの実母)は97歳10ヶ月でピンピンコロリと逝ったんじゃから、おふくろも絶対それまでピンピンしとれ!そして、100歳のお祝いをさせろ!”
(追記2)
 2月3日は異常な冷え込み。おふくろのことが少々心配になりましたが、あまりに寒いときは、布団に潜り込んでいるようで、例年のように“おお、さぶ、さぶ”と寒さを訴えることはなく、助かります。
 ボケ症状もその後は全く出ておらず、一安心といったところです。
 暖かい昼間は、玄関先で日向ぼっこをしています。それでよし!
(追記3)
 2月以降、“今日は何日や、何曜日や”と聞くことが多くなりました。“朝起きたら、カレンダーの前日の日付に×を付けろ”と言うも、笑っているだけ。面倒でやりたくないのでしょう。
 “物忘れしないよう、銀杏葉をちゃんと飲め”と言うも、どうも1月以降は飲んでいないようだ。たぶん、銀杏葉を飲んでいても、めまいに効かなかったから、めまいに効かない銀杏葉なんぞ飲みたくないと思っているのでしょう。よって、“ボケに聞くから飲め”と、いくら言っても、“自分はボケていない”と思っているでしょうから、飲もうとしないのでしょうね。困ったおふくろです。
(追記4)
 4月3日朝、店から自宅へ行って“特製の滋養強壮剤”をいつもどおり湯呑に作り込み、銀杏葉もちゃんと飲めと、銀杏葉が入っているビンを湯呑の脇に置いたのですが、“朝晩、消化薬と一緒に飲んどるし、銀杏葉もこの湯呑に入っとるんやないのか?(だから、余分には呑まんと言いたそうな顔)”と、とぼけた嘘をしゃあしゃあと言います。
 “こんなもん、粉じゃねえことぐらえ分かっとるやろ。”と、銀杏葉エキスのコーティングされた錠剤を湯呑に2粒放り込んでやりました。
 さて、明日からはどうするか。溶けもしないコーティング剤をまたまた湯呑に放り込むわけにはいきませんし…。ここは、メモを書いて渡さねばあかんでしょうね。
 でも、今年になって銀杏葉メモはこれで3回目になりますが、いくらメモを書いても無視され、何とも困ったものです。
(追記5)
 5月13日、おふくろから銀杏葉がなくなったから持ってこいと店に電話あり。先日のメモが効いたのか、銀杏葉を飲みはじめたようだ。1日何粒飲むか定かでないが、これで一先ず安心できます。
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